いつだって飛べないのは
足踏みしてるのは
うつむいてしまうのは
見ないふりしていたのは

どうしてなのかな
どうしてなのかな

２０１１年３月１１日、東日本大震災。
多くの方が犠牲になったこの日を、私は決して忘れることはありません。
実際、震災直後のＭ３春で「new way to the star」という作品を出しましたが、震災の影響を大きく受けた作品になりました。
詳しくは「new way to the star」特設ページにメッセージを書きましたので、ぜひ読んでいただけると嬉しいです。私だけじゃなくメンバーみんながそれぞれ抱いた気持ちが「new way to the star」という音を経て伝わればと思っています。

そして約１年。
時間がたつにつれ、マイサラメンバーみんな、ようやく当初作ろうとしていたテーマに向き合えるようになってきました。
またみんなでこうやって音楽を作れる喜びを感じながら、自分たちがやりたいと思っている世界観を形にするという原点に帰る、そういう思いの元に「wordless garden」の制作は始まりました。
手帳を見返してみると最初にメンバーが集まったのが去年の９月後半。かなり早い段階で集まってアルバムを含めた今後のマイサラに関してみんなで意見交換しています。特にマイサラでは歌詞を書く茶太りんがテーマを決めることが多いので、今回も茶太りんが中心になってかなり具体的に色々なことを話し合いました。

さて、そんな茶太りんが提案してくれたアルバムのテーマ、それは「箱庭」。
Wikipediaで調べると
小さな、あまり深くない箱の中に、小さな木や人形のほか、橋や船などの景観を構成する様々な要素のミニチュアを配して、庭園や名勝など絵画的な光景を模擬的に造り、楽しむものである。（Wikipedia抜粋）
とありますが、今回マイサラで考えている箱庭というのはこういう模型等の実態があるものではなく、「人の心の中の箱庭」を根底にしています。

人間を１つの箱に考えます。
その中では感情、思想、常識、悩みなどが渦を巻いていて、時に揺れ動き、主張をし、そして確信したりしながら日々生活しています。
それはまるで「箱庭」で色々な人やものが動いているように。
そして「自分」というものを客観的に見た場合・・・隣の人の「箱庭」は？隣の隣の人の「箱庭」は？

−“自分以外”の「箱庭」は？−

自分というものを認識するために他人を見たつもりだったのに、そんな自分があまりに無力で‘井の中の蛙’だったという現実。
でも人というのはひとりで生きていくことは絶対にできなくて、常に他人との係わり合いの中に身を置かなければいけないという現実。

今回のテーマは自分にとってもすごく重たかったけれど、でもその中に真実が見える気がして正面からぶつかっていきました。
そうすることで、自分の中にある「箱庭」にもきちんと向き合えると思ったからです。

私はサウンド面を担当したので、茶太りんのあがってくるであろう歌詞を想像しながらどういう側面からアプローチしたらよいかすごく考えたし、ギター１本とっても、ここまで歪ませるのは果たして正なのか否なのか、コード進行もマイサラが目指すものをしっかりと見据えた上で、シンプルなもの、複雑なもの、そのバランスを細やかに重視する、１つ１つの組み立てがとても難しくもあり、そしてとてつもなく楽しいことでした。
音に関しても当初からバンドサウンドを意識したので、最初の打ち合わせから「way and unknown」で一緒だったドラムのtatsuさん、ベースのただしくんにも参加してもらって、出来る限り共通の認識を持つように心がけました。基本的にマイサラはプリプロ（レコーディング前にしっかりアレンジを固める作業）をするので、みんなの方向性がぶれないようにスネアやキックの音数、位置、ベースと の絡み、そしてイワサキくんがそれを元にウワモノのギターを固める、というように。
マイサラの曲は全部私が作っていて、デモの時点でかなり形が出来た状態なのですが、いかにそれをそれぞれが自分の持っているものを出すかというのも大切にしたいので、絶対譲れない部分というものを最低限にして、出来る限りみんなの力を信じる・・・これはsolfaで作曲をすることとは明らかに違うアプローチだし、だからこそマイサラの世界というのが成り立つんじゃないかと思っています。
他にもエンジニアの由田さんとはかなり具体的に色々やり取りしました。最終的に出来上がったトラックをまとめて１つの形にするというのは曲のよしあしを大きく左右するものなので、このトラックダウンという作業でいかに自分の理想の音を表現できるか、そしてそれを一番信頼しているエンジニアと作り上げられるというのは本当に光栄なことです。
そしてこうやって作られたサウンドの上に、茶太りんの歌声＝命が吹き込まれる瞬間というのは本当に感動します。
茶太りんは本当に優れたボーカリストなので、自分で歌ったテイクの判別も出来るし、歌い方も自由自在だし、細かいビブラートや声のはりも調整できるので、ヘタに自分がディレクションなんかするより遥かに曲を解釈して自分のものにする能力が高いと思います。
また上がってきた歌詞と自分の思っていたものがあまりに合致したので、それも今回の作品を仕上げていく上で大きなキーポイントになりました。

今回の作品で何よりの注目してほしいのは、やっぱり茶太りんの書く詩。
私が常々、茶太りんが書くものは「歌詞」ではなく「詩」だと思っています。
私の中で「歌詞」と「詩」はまったく別物。似ているかもしれないけど、そこには根本的に向かう方向性が違う気がします。
茶太りんの書く「詩」はメロディーに乗せなくても１つの世界感が出来ていて、しかもたぶん茶太りん独自の感性じゃないと表現できないであろう言い回しが随所にちりばめられている、だからこそ、私はこの歌詞を最大限に生かせるような曲をしあげて行きたいと思い、最終的なアレンジやミックスを詰めていきました。

今、マスターアップした「wordless garden」を聞きながらこれを書いているのですが、アルバム通して１つの筋が通った作品になったと思います。
あとは聞いてくださる皆様がそれぞれ色々な解釈で曲をかみしめてくれたら、私は本当に嬉しいです。

iyuna ハル

全国発売中です！

・メロンブックス→「wordless garden」「way and unknown」特設ページ
特設ページを作っていただきました。ありがとうございます。
・とらのあな→ 「wordless garden」 ／「way and unknown」
・あきばお〜こく→ 「wordless garden」 ／「way and unknown」
・Amazon→ 「wordless garden」 ／「way and unknown」
で発売中です。


２０１２年４月３０日（月祝）
Ｍ３−２０１２　春　→　終了しました！ありがとうございました。
スペース�ａF第一展示場　A 27a solfa

【 場所 】 東京流通センター(TRC)　第1展示場 第2展示場
　　　　　●モノレール「流通センター駅」下車
　　　　　●バス「流通センター前」下車
　　　　　　JR「大森駅」東口5・7・9番乗場から12分
　　　　　　京浜急行 平和島駅から5分
【 HP 】http://www.trc-event.jp/

【新作】
「wordless garden」
【旧作】
「way and unknown」（リニューアル版）
「light」
「new way to the star」

my sound life「wordless garden」
MSRC-051
イベント発売：2,000円
一般発売：2,310円（tax in）

1. AIR
2. 冷たい部屋 〜reverting truth version〜
3. wall of garden
4. ENDLESS
5. wordless
6. dreamin' dreamin'
7. 夕日と影
8. overflow

■mp3クロスフェード試聴公開中■
試聴する
※実際の曲順と同じ順番で収録されています。

■動画試聴公開中■

●You Tube

●ニコニコ動画

【my sound life】
茶太：vocal,chorus,lyric
ハル（iyuna）：keyboards,programming,music
イワサキ（iyuna）：guitar

tadashi：bass
tatsu：drum

由田直也(kivori★studio)：guitar,recording,mix,mastering engineer

生煮え：jacket illustration

【新しいバナーが加わりました！】

■200*50
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■my sound life web
http://www.mysoundlife.com/
■iyuna/solfa official web
http://www.solfa.asia/
■茶太屋
http://chata.moo.jp/